デザインの仕事をしていく上で必要になるテクニックの1つが、
「肌のレタッチ」です。
ただ、意外と肌のレタッチに対して苦手意識を持っている人が割と多い気がします。
自分がそう思う理由が以下の2つです。
1.「この方法がレタッチだ!」と言う正解が1つに決まっているわけではない
2.肌のレタッチについてネットに載っている方法がなんか小難しい
なので、今回は色々試してきた中で、
『比較的覚えるのが簡単』×『高水準のクオリティー』
な方法を紹介していきます。
目次
悪い例(初心者がやりがち)
まず先に悪い例を紹介しておきます。
それが”ぼかしツール”でひたすらぼかす、という方法です。
ぼかしツールは左メニューの水滴のようなアイコンのツールになります。
ツール自体の機能としては名前のままで、
「画像をなぞることでなぞった部分をぼかしてくれる」と言うものです。
このまま肌部分をぼかし続けると下画像のようになります。
実際この方法で肌のなめらかさは多少出るものの、
ぼかしていることで肌のキメがなくなり、
目などのパーツが浮いて見えるというデメリットがあります。
個人的に思う肌レタッチ方法の最適解
これからお伝えする方法では、
操作としては、5つのSTEPのみになります。
STEP1:画像の複製
Photoshopで画像を開いたら、
まずはレイヤー上で右クリック→『レイヤーを複製』→『OK』で画像を複製します。
STEP2:明るさの中間値
上部メニューの『フィルター』→『ノイズ』→『明るさの中間値』の順に進みます。
『半径』を『20』に設定し、『OK』をクリックします。
STEP3:テクスチャライザー
上部メニューの『フィルター』→『フィルターギャラリー』へ進みます。
『テクスチャ』の中の『テクスチャライザー』を選択し、『レリーフ』を『1』に設定し、『OK』をクリックします。
そうすると、下画像のように全体的に『ボケた+ザラっとした質感』のある感じになっていると思います。
STEP4:ぼかし(ガウス)
上部メニューの『フィルター』→『ぼかし』→『ぼかし(ガウス)』の順に進みます。
『半径』を『2.0』に設定し、『OK』をクリックします。
ここまでの操作が終わったら、このような作業画面、レイヤーになっていると思います。
STEP5:元の画像を複製→マスクで消す
まず元の画像を複製します。
この時、レイヤーがわかりにくいので、名前を変更しておくとわかりやすいです。
まず複製した元の画像を一番上のレイヤーにします。
そうしたらその元画像に対してマスクを設定します。
『ブラシツール』に切り替えて『硬さ』は『0%』、
『カラー』は『ブラック』
上部オプションの『不透明度』と『流量』を『40%』に設定します。
後は肌を綺麗にしたい箇所をブラシで塗っていきます。
塗った箇所がこのように綺麗になります。
全体的に肌修正を行い、
ぼかしツールのみ使っていた場合と比較するとこれくらいの差が出ます。
元画像と比較したらこれくらい変わります。
プラスαレタッチ
先ほどの操作で肌が綺麗になったものの、こう思う場合があります。
・ほくろを消したい
・頬の影の感じをもっと滑らかにしたい
そのため、ここからはさらに違うアプローチの仕方を説明していきます。
まずは『ぼかした画像』と『複製した元画像』を結合します。
(手直しする可能性がある場合は、複製した上で結合しましょう)
ほくろ消し(スポット修復ブラシツール)
左メニューにある『スポット修復ブラシツール』を選択します。
この状態でほくろをクリックすると、
『コンテンツに応じる』のように、周囲の画像に合わせてほくろを消すことができます。
ほくろ消し(パッチツール)
ほくろを消す場合は先ほどのスポット修復ブラシツールか、『パッチツール』を使用します。
やり方は、『なげなわツール』のようにほくろを範囲選択し、
選択した範囲をクリックしたまま綺麗な肌の箇所までドラッグします。
すると、
そのドラッグした肌感に合わせて画像を変換してくれるため、ほくろを消すことができます。
頬の影を滑らかにする(パッチツール)
頬の影を滑らかにしたい場合は『パッチツール』を使用します。
ほくろ同様なめらかにしたい部分を範囲選択し、綺麗な肌の箇所までドラッグします。
この時のポイントは1回で綺麗にしようとしないことです。
こちらが一度修正したものですが、まだ違和感があるのがわかるかと思います。
そのため、なじむように何度か範囲を細かくわけてなじませていきます。
ちなみにこれは目のシワ(ゴルゴ13のような)消しにも使えます。
何度かなじませたものが下の画像になります。
なじませる前と比較すると、これくらい変わります。
以上が個人的肌のレタッチ最適解になります。
後半は細かい話になりましたが、そういう細かい違いがライバルとの差をつけることに繋がるので、ぜひレタッチはマスターしておきましょう!!